発達障がいのある人は、子ども時代から大人になるまで、どのようなことに困り、どのような工夫をして生活し、どのような支援を望んでいるのか、本人の声を丁寧に聞き取り、社会に届けたいと考えました。
利用者の皆様からはたくさんの率直な回答をいただきました。発達障がいに対する理解を深めるために、本人の意見から学びたいと思います。

利用者アンケート調査報告書「発達障がい者116人の意見 生きづらさと生きる工夫」

報告書冊子
普及版

発達障がいとは?

生まれつきの脳の機能障がいで、発達に凹凸(おうとつ)があります。
対人関係・社会性・想像力に困難があり、幼少期や小学生時代から生きにくさを感じる方や、 感覚過敏・視野の狭さ・不器用さなどの身体症状がある方もいます。
会話だけで適切な情報を汲み取れない、冗談を真に受けてしまうなどのコミュニケーション障がいが、学校や職場での生きづらさにつながっています。

ご本人の困りごととして以下のようなことが挙げられます。

誰にでもありうることの頻度や程度が大きく、生活困難となっている

  • 一方的に話してしまう。ストレートに言ってしまう。
  • 冗談がわからない。言葉の裏を読めない。
  • 場の空気が読めない。
  • 人の気持ち(表情の変化や声のトーン)を読み取れない。
  • 感情のコントロ-ルが苦手。
  • 言われた通りに実行したつもりなのに間違いを指摘される。
  • 優先順位を決めるのが苦手。
  • 物の整理が苦手。いつも探し物をしていたり、失くし物が多かったりする。
  • 衝動的に行動してしまい、失敗や傷つくことが多い。

多くの人と自分は違うのではないかと思う

  • 小さい頃から周りとなじめない。周囲に対し違和感がある。
  • 行動や感情が加速して自分に不利でも止められない。
  • 他の人は気にしない空調の音や隣室の話声が気になる。
  • 感覚過敏やこだわりが命がけになってしまう。
  • 過去の記憶が映像で残り、決して忘れることができない。

あいポートでは、おおむね16歳以上の発達障がいのある方、その疑いのある方を対象にご相談をお受けしています。